浮世絵ができるまで(2) - 彫師 - 浮世絵ぎゃらりぃ
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浮世絵ができるまで(2) - 彫師

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彫師

さて、絵師の下絵が出来ると、次は彫師の出番。下絵の線に忠実に版木を彫っていきます。
ただし、彫りの場合は版木が(色数に応じて)複数枚必要なこともあって、通常は一人で行うのではなく、何人かで分担して作業にあたります。
この分担は職人の力量に合わせて決められたようで、たとえばもっとも大事な役者の顔や髪の部分を彫るのは熟練した職人、着物の柄や背景などはまだ若い職人、という具合に、熟練度にあわせた作業分担で連携して作業にあたっていたようです。

彫師として一人前になるには、少年の頃から親方のところに入門して十年ほどの修行が必要だったといわれます。
最初は背景などの比較的簡単な模様のない色版から始めて、次に模様彫り。やがて修行を積むと人物画の手足、それをこなせるようになるといよいよ難しいといわれる頭部(顔)、そして最後に最も難しいといわれる「髪の毛」に至ります。
ここまでこなせるようになれば、一人前として絵に彫師の名前を入れることができたそうです。

図の「彫巳の(ほりみの)」という人物は巳年生まれの彫り師で、この役者東海道五十三次の「白須賀」の髪の描写は、シリーズ中でも最高峰といわれるもの。「彫巳の」の十八歳の時の仕事だそうです。 毛先に向かって自然に広がる髪の曲線を、このようにひとつの乱れもなく細密に彫りあげるのはとても大変なことで、このみごとな出来栄えは江戸の当時大いに話題を呼び、評判になったということです。

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